センスは経営資源

 
いろんな企業を見ていると、改めて「業界によって雰囲気違うなぁ…」と思う。
中でもオシャレ度は違いがハッキリ見えて面白い。実は人種が違うんじゃないの? と思う位に違う。
 
音楽業界、ゲーム業界、あと広告代理店とかは圧倒的なカッコイイ。
服とかファッションセンス、すごくカッコイイ人が多い。
一方、このオシャレ度という点ではIT業界はダメ。とにかくダサい..。
これは面白さ、或いはセクシーさに欠ける、と言い換えてもいい。
 
 
個人がカッコイイかどうかは大した問題じゃなさそうだけど、実はそうじゃない。
特に企画などを考える時、センスの差は歴然と出てくる。
例えばWindowsてデザイン的にはダサくて、美しくないでしょ….?
マイクロソフトにいた頃はあんまり考えなかったけど、今はデザインがイヤでしょうがない。
 
オシャレは人間としての「センス」で、そこから生まれるモノの美しさへと自ずと滲み出てくる。
つまんないヤツはダサいモノしか作れない…。
いろんなものを見てると、結局そうなんだよなぁ…。
 
 
高いか安いか….使えるか使えないか。
スタバの安いコーヒーを選ぶか、高級ホテルのブランドコーヒーかという2元的な尺度。
特にアメリカ人は何でも数字で計りたがるから、そういう定量的な価値が幅を利かせる。
IT業界の価値観はまさにこの2次元の価値観だ。
 
 
でも今は値段や実用的かどうかと同じ位に、「カッコイイかどうか」が重要な尺度だ。
これだけモノがが溢れて、成熟した時代の中では….ね。
でもこういうもんは定量的には計れないし、人によって感じるものも違う。
カッコよさを加えた3次元の価値観で見ないと、マーケティングを間違えてしまう。
 
 
そんな中でアップルはオシャレを実用性と同じくらい重視してきた、IT業界では稀有な存在。
発展途上の頃は実用一点張りで良かったんだけど、成熟してくると「センス」の違いがモノを言う。
 
そういう価値が重要だと会社全体が分かっている文化こそアップルの強み。
他のハイテク企業は真似できない。
成熟した今の市場で成功しているのは必然かもしれない。
 
 
これから日本でビジネスを成功させるためのキーは「センス」なんだろうな…。だぶん。
ある意味、「センス」は重要な経営資源だと思う。
 
センスを重視する会社、「セクシーかどうか」が社内でマジメに議論される会社の未来は、きっと明るいと思う。
 
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