情報の価値

 
お客様によくする話に、「情報がモノの価値を変える」というのがある。
 
例えばどこにでもあるようなボールペン。
普通なら誰も気に留めないだろう。
 
でも「これ、実はビルゲイツが愛用してたペンですよ。」
と言われれば、誰でも「ええっ!?」と眺め回すだろう。
 
モノは同じはずなのに、ある時は何も留められず、ある時は貴重なモノな見える。
「情報」によって価値は変わる」ことを示す端的な例だ。
 
「ビルゲイツが使っていた」は極端だけど、例えば
 
「このボールペン、実は日本で最も伝統あるメーカーのもので…」
「ペン先のボールが我社の特許になっていて、それが滑らかな書き味を….」
「このインクは黒に見えるけど、実は何百種類ものテストから選ばれた….」
「この軸の太さに行き着くまでに、40年以上の試行錯誤の末に….」
 
などなど、情報の付け方はいろいろある。
 
「あるある大辞典」を見た後、そこで紹介されたものがなぜ翌日のスーパーで売り切れるのか?
深夜、テレビショッピングを見るとなぜ気にも留めなかったものが急に欲しくなるのか?
理屈は同じです。
 
開発の苦労や秘話、会社の歴史・伝統、創意工夫のポイント….。
それがお客様の信用や共感が得られれば、それが「付加価値」となる。
 
こういう情報は伝えようとしなければお客様には分からないし、伝わらなければ価値は認めてもらえない。
どんなに良いものでも、存在を知らなければ/理解できなければモノは売れない。
 
当たり前のことなのに、実践ではそれがなかなか出来ない。
 
付加価値というとモノ自体の工夫に頭が行きがちだが、情報そのものが価値になることは多い。
モノを作る努力と同じ位、「伝える」努力をすべきです。
 
日本の会社はモノを作ることには一生懸命だけど、その良さを伝えようとしない。
マーケティング・コミュニケーションに時間とお金を使う企業は少ない。
 
特に地方はその傾向が根強い。
良いものがビジネスとして続かず、次々と消えていく。
本当にもったいない事だ。
 
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