投資は是か?非か?

 
外部から出資を受け入れる事は、本当に良いことなんだろうか?
ビジネスとは何か?  根幹に係るテーマなんだけど、最近よく考える。
 
 
ビジネスはお金が無ければ始められない。
最初はお金が無いのが当然。だから他から借金したり投資をお願いすることになる。
 
でも銀行からお金を借りるのが当たり前。
新株で資金調達、株式公開は素晴らしい、と何の疑問も抱かない。
 
…..本当にそうなの?
 
 
そりゃお金があるに越した事はないけどさ。
でも所詮は「他人のお金」。
……いい意味でも悪い意味でもね。
 
 
理想的なのは自己資金だけで全てを賄うこと。
そして儲けの範囲で投資をして、徐々に事業を拡大していくことだ。
 
銀行や債権者からアレコレ言われる事もない。
株主にあーだこーだと言い訳する義務もない。
リスクは自分の中だけ。だから自由な経営ができる。
 
…..当たり前と言っちゃ、当たり前なんだけど。
 
他人からお金を調達するのが当たり前になると、この感覚が分からなくなる。
 
実際、銀行からお金を借りてない会社なんてごく僅かだし。
ある程度の事業規模があって、他から出資を受けていない会社は少ない。
 
 
「株式会社」は、資本と経営が分離することを前提とした組織形態だ。
公開企業はまさにそうで、株主から見れば経営者は「雇われマダム」に過ぎない。
実際、生殺与奪権が握られちゃってるんだから…。
 
ビジネスは何のためにやってるのか?
人によって、社会貢献だの自己実現だの、答えはいろいろあるかもしれない。
 
でもビジネスの原点は、「お金を増やすこと」には変わりない。
 
経営者ができることは「お金を動かす」ことだけ。
本当の意味でビジネスをやっているのは、「お金を賭けている」投資家だけです。
 
サラリーマンが失うのは「職」だけ。職には「次」がある。
資本家が失うのは「お金」。お金には「次」はない。
ビジネスに賭けているものが違うんだから、しょうがないんです。(–)
 
小さい会社ながらも自分は経営者で100%オーナーだから、肌でこの感覚がわかる。
 
 
最近は自ら上場廃止する企業がポツポツ出てきた。
 
投資ファンドに牛耳られて、そこから送り込まれた平取に頭が上がらない社長も多い。
「こうした方がいいと思うんですけどね。」というアドバイスは「命令」と同じ。
でも責任だけはキッチリ社長が取らされて、「雇われ」の悲哀を味わうことになる。
 
首都圏の大手企業が商業施設を作ってくれた、と喜んでいる地方の人達。
その儲けは最終的に東京に持って行かれるのに、それを理解した上で言ってるんだろうか?
吸い上げられるお金と比べたら、多少雇用が増えたところで見合うはずがない。
資本の蓄積は失われて、発展するどころかどんどんやせ細っていくことに気づかない….。
 
外国からの投資も同じ。
海外の株主が増えれば、最終的な利益はいずれ国外に流出することになる。
新興国ならともかく、日本は金が有り余る成熟した国家だ。
なぜ海外から資金を受け入れる必要があるのか、改めて考えるべきだと思う。
 
日本では投資が入る=良いことと考えがちだけど、海外では外国からの投資を制限している国も多い。
 
とりあえず、「お金が手に入るから」と増資を安易に喜ぶのは考え直しましょうよ。
株が増えれば増えるほど「チーママ」になる。「俺は社長だ!」と威張れなくなっちゃうよ。(笑)
 
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